On-chip Sortを用いた酵母や細菌の生死別判定とソーティング

【概要】 酵母や細菌の研究にもセルソーターは有効なツールであるが、従来のセルソーターでは真核細胞や酵母や細菌を同じ装置で測定する事はコンタミの心配から避けられていた。当社のフローサイトメトリー・システムは、交換型のマイクロ流路のため、酵母や細菌をソートすることも躊躇なく実行することが可能である。

【目的】 酵母や細菌の解析、ソーティングを当社のフローサイトメトリー・システムを用いておこなった。特に、細菌を培地のままで生菌と死菌を区別して迅速に計数する技術は、従来はコロニー法による生菌濃度の評価で実施している。遠心分離処理が入ると菌体が凝集し菌数の評価が不正確となるため、培地のままで薬剤スクリーニングの評価が出来るかどうかの検討を実施した。

【試験方法】 酵母や細菌の生死判定にはSyto-9とPIを用いた。PIは生細胞の細胞膜を透過できないため、生細胞はSyto-9のみで染色される。一方、死細胞はSyto-9とPI共に染色され、解析上ではダブルポジティブとなる。 酵母は加熱した後、核染色し死細胞分画と生細胞分画をそれぞれ100個と50個On-chip Sortでソートし、その後シャーレにて培養した。 細菌は、緑膿菌の菌液にメロペネムの濃度をふって混合し、時間経過ごとにサンプリングし、LIVE/DEAD BacLight Bacterial Viability and Counting Kitの標準プロトコールを改良して生菌と死菌数をカウントした。

【結果】 交換型の使い捨てマイクロチップを使用する為、酵母や細菌による装置本体の汚染は無かった。 酵母のソーティングでは、死細胞の分画からコロニーは観察されなかったが、生細胞の分画では40個のコロニーが観察された。 細菌の測定では、フローサイトメーターを用いて細菌の生死判定を無菌的にかつ迅速に測定することで、薬剤の抗菌活性を短時間で簡易に判定する事が可能であった。さらに全量測定可能であるため、等量溶液中の細胞の絶対量を測定することができた。

1)On-chip Sortを用いた酵母の生死別判定とソーティング

酵母 yeast の LIVE DEAD 評価

2)On-chip Sortを用いた細菌(緑膿菌)の生死別判定とソーティング

緑膿菌 Pseudomonas aeruginosa のメロペネムmeropenemのLIVE DEADの評価